秋の風が心地よいこの日、私は娘と孫と伊勢への旅に出発しました。
夜になり、途中で鈴鹿のホテルに宿泊。
今日はその部屋しか空いてなかったと言われて行ってみると、
なんと最上階の特別室のようなお部屋!
広々としたお部屋に、壁には大きな絵画が両壁に二つ。
それぞれの絵画が主張しあうかのように、堂々と飾られていました。
でも、問題はその夜に起こりました。
布団に入り、そろそろ眠りにつこうとした頃、奇妙な音が聞こえてきたんです。
ポス…ポス…コン…というような音。
耳を澄ますと、その音が絵画の位置を行ったり来たりしているように感じるんですよ。
まるで目に見えない何かがふたつの絵画の間を行き来して、ぶつかっているかのような…。
その音に気づいた娘が「なんの音?」と不安そうに呟きました。
私もちょっと怖くて「ね、何の音だろう?」とつぶやいていました。
しかも、この音、止まる気配が全くありません。
最上階は私たちの家族だけ。
他に宿泊客はいないというのに…。
音の正体を突き止めたかったけど、夜中にフロントに行く勇気もなく、そのまま耳を塞ぎながら眠ることにしました。
翌朝の清々しさと謎のままの夜
朝になると、昨夜の不気味さが嘘のように消えて、窓から差し込む柔らかな光と爽やかな風。
娘と「昨日の音、不思議だったね!」と話していました。
謎の音は解けぬままですが、「あんな夜もあったね」といつか笑い話にできることでしょう。
旅はこういうハプニングがあるからこそ楽しいのかもしれませんね。
また次の旅で、どんな思い出が増えるか楽しみです。